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独断とへりくつblog

人を傷つけずにはいられない、自己中・自己愛性人格への対処

自己愛と依存そして、共感と相互依存

<「自己愛」と「依存」の精神分析コフート心理学入門>を読んだ・・。次は、< 自己愛の構造―「他者」を失った若者たち> でまたコフートの理論を読んでみたい・・

ダブルバインドモラルハラスメントから、機能不全へ、そして共依存の書籍、またハラッサーとして関連のある自己愛人格障害関連をずっと読み漁ってるが・・、

私は、ずっと「共感が大事」「共感が大事」と思ってた・・そしたら、ダブルバインドモラルハラスメントから、機能不全の関係でズタボロになり、機能不全の関係ばかりを仕掛けるハラッサーとして関連のある自己愛人格障害関連をずっと読んでいたら、やっぱり「共感が大事」にまたぶつかった・・・

私の思ってた事は、やっぱりつながった・・。心理学なんて知らない私が、モラルハラスメント・自己愛人格・共感・ずっと思ってたこの3つの関連が見事につながってるんだもん・・・


◆ ◆ ◆

「共感が大事」だと思ってた私が、モラルハラスメントや、機能不全の関係を仕掛けてくる人のほとんどは、「共感力欠如の人たち」だとずっと感じてた・・・。

なので、「共感力欠如」のカウンセラーなどもってのほかだし・・。また「共感力欠如」してる人にいくら相談しても、前に進むには相当な周り道なるだろうし、時間が掛かるだろう・・。はい、そういった関係もたくさん見てきました・・。

でも「共感力欠如」の人は、相手が「共感力欠如」だとさえ見抜けない。他者の心理より、その時の自分だけの自己満足が出来れば良いという人は、類は友を呼ぶで、放っとくしかない。また相手の話を、常に主観的に捕らえてばかりいる人に、客観的な事として助言してもなかなか通じない。

なので、そういった関係を見ても今の私は放っておく事が多くなった・・。だって、主観的思考の人に、客観的思考を伝えるのはすごく難しいから・・私には無理です・・。
せいぜい私が言えるのは「私が伝えるのは多くの情報の中の一部を伝える事だけであり、選ぶのは貴方だよ・・」くらいしか言えない。あとは相手が決めること。

主観的思考をずっと続けたいなら続ければ良い。だってその人の人生だもの。自分で尻拭いするなりして、失敗から多くを学べれば良いのだけど・・ね。でも、この手の人は、常に人のせいにする人も多いから、本当に主観的思考の人は私にとっては難しい人です。

精神分析とは、むしろ共感の学問であるべきだ。相手の主観的な世界を共感を持って観察しなさい。共感なき観察はインチキだ・・

臨床をやってると効果のある方向性というのが見えてきて、効果を上げる人たちの考え方が近くなってくる・・・

コフートの共感は自分の感情を狂わせないで内的世界を観測する方法、つまり客観的スタンスです。相手が何を考えてるか、自分の価値尺度で、相手の言ってる事をそのまま捉えてしまうと、わからなくなってしまう。
相手の立場にたって、相手の主観的世界を観察する。共感なしで観察したデータはあてにならない。


例えば、「恋人も仕事もうまくいかず、絶望的になり死にたい」と嘆いている人に、「そうだよね。辛いよね。私も同じような気持ちになると思う・・でも死なないで欲しい。貴方に生きていて欲しい」と共感の気持ちを伝えるのと、

共感的感情無しに「死んではだめです」だけしか言わないのでは、

相手に新たに与える感情・印象は随分と違うと思う。

前者の言葉には、「感情の通い合い」「情緒的な受け取り」があり、
後者は、物事に対し「良い、悪い」「して良い、してはダメ」の白黒思考の回答のようにも感じる・・


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そして・・、この後者の人。「感情の通い合い」「情緒的な受け取り」が苦手、物事に対し「良い、悪い」「して良い、してはダメ」の白黒思考の回答の多い方は、共感力も乏しい人が多いと・・・


そしてコフートは、共感を訴えながらも、

人は、自分が病気をしたり困った時、周囲の人で支えてくれる人に依存しても良いのではないか・・

とも言ってるそうですが、でもこれは対等な関係での相互依存であるのが前提です・・。もちろん共感を互いに出来る関係での相互依存です。

でも、依存という言葉は誤解があるかな・・。この本を読んでいても、ただ頼るだけとか、無責任の尻拭いをするのを共依存関係とも言う・・なんて説明無いですから・・


共感を強く強調してるコフートが言う、依存関係ですから、互いの共感無しの依存、つまりは共依存とは違う意味として、
対等な関係での相互依存なんでしょうが、この書籍では依存についての説明が薄いので、ちょっと誤解のある部分かな・・と


そして、やっぱり依存ばかりが良いとは言えない・・と、後の方に少し説明が加えられています。

当然、コフートの理論のみが完璧という訳では無いので仕方ありません。
(相手との関係では、境界線(バウンダリー)は必要だと。最後の方に書かれてあります・・これ読んで少しほっとした・・。依存だけの言葉の独り歩きは誤解が多い。境界線(バウンダリー)の設定も大事だと・・)


↓境界線(バウンダリー)についての説明はこちらのページがわかりやすいです
http://www.a-h-c.jp/semi_boundary.html


◆ ◆ ◆

また、コフートは、オプティマル・フラストレーション的な、フラストレーションも必要だとも言ったそうです。

オプティマル・フラストレーション
本物の満足は与えられない分、気持ちでわかってあげること、そして少し待っていれば、要求はかなえられるので、ひどいフラストレーションにならず、「至適のフラストレーション」である・・

 例えば、子供に「ママ抱っこ」と言われても、忙しくて抱っこできない時、「ママ忙しくて今は抱っこ出来ないの。ママに甘えたいのね。今は抱っこ出来なくてごめんね。」)


コフートは、共感をして人間的な絆をつくり、言葉を通じてわかってあげる体験をすることで、自己が固まり、他の人を自己対象として関われる、人を信じられる人間になれると考えたようです



自分で書きこんでいて、この子供と母のやりとりは、昔私がアルファとの関係でやっていた、インリアル・アプローチの関係に似てるな・・と思った。インリアル・アプローチも共感無しでは、関われない。そして、言葉を通じてわかってあげる体験をするのも、インリアル・アプローチでやっていた・・

つながること多いけど、結局私はこういう考え方が好きなんだ・・。物事をシステムで考えるより、互いの心理や感情を感じながら共有していきながら・・という考え方が好きなんだ・・


・その他の印象に残った言葉
オプティマル・グラティフィケーション
・書籍内に出てきた心理学者
マーラー、スターン、アドラーユング、ストロロウ、カール・ロジャーズ
・関連してると感じたアプローチ
インリアル・アプローチ


次は<他者を失った若者たち>・・を読む予定・・
他者を失った若者たちとは、他者の心理を気にかけることが出来ない、共感力の欠如に関連した話・・。
(ただ、今家に図書館で借りた本が15冊ほどあるので、読むまでには時間が掛かりそうだけど・・)


また、自閉症の書籍「自閉症とマインド・ブラインドネス」で「注意共有の仕組み=Shared-Attention Mechanism : SAM)が出てきますが、この注意共有の仕組み=Shared-Attention Mechanism : SAM)がうまく機能していないと、共感力もなかなか持てないそうです・・。

そうなると、自閉症の特性である共感力の乏しさと、発達障害を持っていない自己愛人格障害の共感力の乏しさでは、どこがどう似ていて、違うのか?

PDDやADHDなどの共感力の乏しさと、発達障害と診断されてない人達の共感力の欠如での、共通項がどのようにあるか読みたいと思ってる・・


http://www.ashappy.net/psy/